11ダミー

借金をすると家族や周りにどのような影響がある?隠すべき?

借金をしたり、その借金を債務整理した
りすると、家族にも影響が出るのでは
いかという心配をする人は多いことでしょう。

単身者なら家族への影響はないにしても、
職場の人々や友人などに影響が出る恐れがあります。

この影響とは、一つは請求や取り立てが
家族や周囲の人に対してもされるのでは
ないかというものです。

もう一つは、借金や自己破産などの債務
整理が回りに知られて、
家族が肩身の狭い思いをするのではないか、というものです。

そのため、借金をしたり、その借金を
債務整理したりしたことは、隠して置く
べきか、悩む人も多いでしょう。

そこで今回は、借金による家族や周囲へ
の影響や、自己破産などの債務整理の場
合、周囲には隠しておくべきなのかを見ていきましょう。

借金による家族や周囲への影響は?

ではまず、借金をしたことによる家族や
周囲への影響です。

これは延滞などしない限りは、ほとんどなさそうですね。

また、たとえ延滞などしても、契約当事
者の
本人以外に督促や請求が行われることはありません。

通常の消費者金融などでは、借り入れが
行われたこと自体、本人以外には知られ
ないようにしています。

職場への在籍確認の電話でも、会社名で
はなく必ず個人名を名乗り、消費者金融
であることが知られないようにしているのです。

但し、闇金は別です。

闇金は最初から法などは無視しています
から、何をするかわかったものではありません。

ただし、延滞などすると、夜間自宅へ
督促に来ることがあります。

その来訪者が、どのような目的かは、
言われていなくても家族には
おおよそ想像はつくでしょう。

勿論延滞などしていなければ、その心配もありません。

このように、借金をしても金融業者関連
はあまり心配はありませんが、むしろ噂
などが流れないよう、注意する必要はあります。

隣近所などの噂にならないよう、他人に
聞こえそうな所では、借金の話はやめて
おく方が無難でしょうね。

この噂の被害は、本人よりも家族、特に
子供の場合はいじめに繋がる場合もあり
ますので、要注意です。

借金の返済については、本人以外は
返済の義務は一切ありません。

例え夫婦でも親子でも、
返済する必要は全く無いのです。

なお、家族が自発的に支払うのは差し支
えありませんが、返済の義務はない、
ということですね。

但し、家族の誰かが連帯保証人になって
いる場合は別です。

その場合は、本人が支払えない(或いは
支払わない)場合は、
保証人に支払いの請求がきます。

非常に希なケースですが、当人が知らな
い間に勝手に連帯保証人にさせられていた
ということもあるそうです。

しかも、有印の保証人の書類もあるのです。

おそらくは、借金をした本人が該当者の
いない間に、勝手に印章を持ち出して作っ
てしまったのではないかと思われます。

そんな場合は支払い拒否をしましょう。

「連帯保証人になった覚えはない」と
つっぱねて、支払いを拒否します。

そのような場合は裁判になりますが、
借り手の証言、筆跡鑑定
など複雑な問題になるでしょうね。

もう一つ、借金をした本人が死亡した場
合は、借金も相続の対象になるのです。

この場合は、相続人に返済の義務が生じ
ますが、死亡時から3か月以内に家庭裁
判所で相続放棄の手続きを行えば、負債を相続せずにすみます。

自己破産などの債務整理の場合は?

自己破産などの債務整理を行う場合は、
単に借金をしただけの場合より複雑に
なります。

債務整理でも、比較的家族への影響が少
ない任意整理でさえ、事前に家族に話し
ておくか、それとも隠したまま行うか、などの問題があります。

自己破産の場合は、家などを手放すこと
になりますので、事前によく相談してお
かないと、家庭争議の種になります。

個人再生の場合はその中間で、微妙なと
ころですが、いずれにしても家族への影響
は少なくありません。

現在の生活をそのまま維持できるか、と
いう点から見てみますと、以下のようになります。

  1. 任意整理(特定調停)  おおよそ可能
  2. 個人再生        ケースによるが困難
  3. 自己破産        不可能

任意整理の場合は、借金の軽減となりま
すので、現在の生活をそのまま維持でき
る可能性は高いです。

勿論、支出の削減などで家族にも影響が
出ることは避けられませんが、それも
ケースと条件によります。

個人再生の場合は、家などの不動産は維
持できるのですが、こちらも生活のスタ
イルにはかなりの影響がでます。

自己破産は借金はゼロになります。

しかし、家や車などは全て手放すことに
なりますので、影響どころではなく、全
く別の生活スタイルになってしまいます。

持ち家もなく、車もない生活で、しかも
これまで住み慣れた所から、
遠く離れた場所での生活となります。

子供の学校も転校となる場合が多く、
それまでの友達とも別れ別れになってしまいます。

子供にとっては大きなダメージとなる
ことは、間違いありません。

また、夫婦の場合も、それぞれの個人財
産は処分の対象になりませんが、
共有財産は処分となります。

子どもの進学や就職には何の影響もない、
などと言われることもありますが、それ
親の自己破産が学校や会社に知られていない場合です。

確かに、進学や就職の際、官報や信用情
報機関を一々調べる学校や会社は、ほとんどありません。

しかし、知り合い間の噂などは、それら
の学校や会社にも届いていることも考えられます。

したがって、
絶対に影響はないと言い切ることはできないでしょう。

そして、これらの影響に対しての精神的
不安も、家族には大きな影響を与えます。

その不安感を少しでも軽減するために、
事前の詳しい説明は絶対に必要でしょう。

借金や債務整理は周囲には隠すべきか?

借金や債務整理は周囲には隠すべきかと
いう問いかけは、借金や債務整理は周囲
には隠せるか、とした方が実状にあっているかと思います。

ケースによって異なりますが、延滞をし
たりしない限りは
借金をしたことは隠せるでしょう。

普通にお金を借りて、普通に返済してい
れば、家族にも周囲にも知られずに
完済することは充分可能です。

しかし、債務整理となると話は別です。

債務整理でも、任意整理ならば
通常の借金の延長線上にあるので、
他人に知られる恐れは少ないです。

個人再生の場合は、その人の状態により
ますが、人に知られないように行うこと
は、困難ではありますが不可能ではありません。

しかし、自己破産の場合は、家族に知ら
れないように行うのは、まず不可能でしょう。

特に持ち家の場合は、処分の対象となり、
引越は必須です。

引越は家族にとっては重大事件です。

しかも自己破産などの事情による引越は、
普通はかなり離れた所に引っ越すでしょう。

それにより、学校も転校する必要が出て
来るかも知れません。

これを家族に理由を言わずに済ますこと
は、到底不可能です。

ですから、自己破産の場合は、
事前の相談は非常に重要になります。

というわけで、自己破産の場合は、家族
に隠しておくことは、まずできません。

家族の不安を鎮めるためにも、
事前の説明は懇切丁寧にしておく
べきでしょうね。

その際には、

  1. 自己破産することの説明
  2. 返済できない程多額の借金をしたことへの謝罪
  3. 自己破産のメリット・デメリットを説明
  4. 自己破産の費用について(弁護士費用や引越代など)
  5. 今後、どのようにして生活を立て直して行くのか

などを中心に。できるだけ詳しく、
また正直に
包み隠さず話しておきましょう。

尚、借家の場合は、以前は退去の理由に
なったのですが、その後の法改正でその
項目は削除されました。

よって、引越はしなくても済みます。

結び

借金をしたり、その結果債務整理をした
りすると、家族や周囲にどのような影響
があるか、不安になるでしょう。

単純に借金をしただけなら、家族や周囲
に知られることもありませんし、
また影響も少ないのです。

しかし、その借金を延滞したり、さらに
は返済不能になったりすると、周囲はと
もかく家族にはかなりの影響が出てしまいます。

債務整理でも、任意整理では他人に知ら
れる恐れは少なく、影響もあまりないと思われます。

しかし、任意整理では賄いきれず、自己
破産となると、家族に知られないように
というのは、まず無理でしょうね。

そのような場合には、家族に不要な心配
をさせないために、事前の充分な
説明と謝罪が必要になります。

それを怠ると、深刻な家庭争議になるこ
ともありますので、充分ご留意の程を。