借金

借金返済で領収書が必要な場合は?書き方や必須項目は?

借金を返済した時に、
領収書は必要なのでしょうか?

正規の金融機関からの借金では、通常
領収書が発行されることはあまりありません。

完済時の完済証明書の場合も、自動的に
送られてくることはなく、こちらから
請求しないと送ってくれません。

領収書とは、「これこれの金額を確かに
受領いたしました」という、証明書です。

銀行振り込みやATMでの振り込みでは、
口座の履歴が残りますので、領収書の
必要性がないからでしょう。

個人間の借金の場合では、返済する時に
は本来は領収書が発行されるべきなので
すが、それを実行する人は少ないようですね。

というわけで、今回は借金返済で領収書
が必要な場合とその効果、そしてその
書き方などを見てみましょう。

借金返済で領収書が必要な場合とその効果は?

領収書が必要な場合は、
主として個人間の貸し借りです。

領収書は借金を返済した時に、
間違いなく返済をしたという証明です。

個人間のお金の貸し借りでは、
正規の契約書や借用書を作らない場合が多いのです。

そのような時に確かに返済をしたという
証明がないと、「既に返した」「いや、
未だ返して貰っていない」などの争いになりかねません。

金融業者からの借入の場合は、返済は振
込や口座引き落としなどで行われること
が一般的です。

その場合は、銀行口座に履歴が残り、
それが返済の証明になります。

ですから、金融業者からの借入の場合は、
通常は領収書などは使われないわけです。

しかし、個人間の貸し借りは、なまじ仲
の良い相手だけに領収書なども使われず、
その結果トラブルになって仲違いということもあります。

ですから、個人間の貸し借りでも、返済
の都度領収書を発行し、また完済時には
「これで借金はない」という念書などを作っておきましょう。

これらの領収書や念書などは、もし裁判
になった時でも、証拠になりますので、
法的効力があることになります。

個人間の貸し借りでも、トラブルを防ぐ
ためには契約書や借用書、それに領収書
は必ず作成しておくべきでしょうね。

借金返済での領収書の書き方は?

借金返済の領収書の書き方は、普通の
領収書と同じで、特殊なものではありません。

ただし、項目は若干多くなっています。

  1. 宛名
  2. 返済額
  3. 返済日
  4. 但し書き
  5. 署名 捺印

領収書の用紙は特に決まりはありません。

コンビニで売っている領収書でも結構で
すし、白紙に自分で書いてもかまいません。

領収書はお金を貸していた人が、借りて
いた人に返済された証明証として発行す
るものです。

そのため、宛名には
返済した人の名前を書きます。

返済額は金額欄に記載します。

金額の書き方は「¥○○,○○○-」と横
書きで金額を記載しても良いですし、
「金〇〇万円也」と記載してもOKです。

但し、漢数字を使用する時には、改竄防
止のために大字(だいじ)を使用した方
がよいでしょう。

これが大字の使用例です。

  • 一 → 壱
  • 二 → 弐
  • 三 → 参
  • 5万円 → 五万円
  • 10万円 → 拾万円

返済日は日付欄に記入します。

この返済日は忘れずに書いてください。

分割払いの場合は、同額が何回かありま
すので、日付がないと
何回目の返済なのかわかりません。

これは但し書きの項目に
何回目かを書きましょう。

但し書きには「借金の返済として」など、
分割の場合は「○○に対する借金返済の
第○回目として」などと記載します。

また、分割払いの場合は残額も書いて貰
えば、残りの返済額もわかりますので、
尚良いでしょう。

最終回の返済では、「残額は0円」
入れて貰えば、完済の証明にもなります。

署名欄には貸し手の名前を書きます。

押印はできれば実印が望ましいですが、
三文判でも有効です。

収入印紙はどうする?

基本的には、個人間の借金返済の領収書
は、収入印紙は必要ありません。

通常、5万円以上の場合は印紙が必要です
が、個人間の借金の場合には「営業に関し
ない領収書」となりますので、印紙は不要なのです。

領収書にはやはり印紙があった方がよい
と不安になる人は、印紙を貼ってもかまいません。

印紙が必要な領収書に印紙が貼ってない
のはまずいのですが、不要な領収書に
印紙が貼ってあっても、お咎めはないのです。

印紙を貼る場合には、場所の指定はあり
ませんが、通常は最上部に貼ります。

印紙には割り印をお忘れ無く。

領収書あれこれ

領収書の定義としては、お金の受取人が
支払者に対して、何かの対価として金銭
を受け取ったことを証明するために発行する書類のことを言います。

英語ではレシート(receipt)ですが、
日本ではレジなどで機械印字された
ものをレシートと言いますね。

アメリカは小切手万能の社会で、日常の
ちょっとした支払いにもしばしば小切手
が用いられます。

その小切手には、受取人が裏書し、後日
銀行から振出人に転送されることになっ
ているので、領収書は使われない場合が大半です。

この領収書を
趣味としてコレクションする
人もいるそうですよ。

そのマニアに好まれるのは、出来合の領
収書ではなく、発行者オリジナルのもの
が珍重されます。

また、いわゆる「レシート」を収集する人もいます。

そこにしかないローカルな品物を購入し、
そのレシートをコレクションとして集めるのです。

趣味にも色々とあるものですね。

上様の有効性と由来は?

領収書を貰う場合、正式な名前ではなく
宛名は「上様」にしてほしいという人も
いますね。

その場合、その領収書は法的に有効なのでしょうか?

領収書は、「ある人(又は企業)が、
記載されている金額を、支払ったこと
を証明するための書類」です。

「上様」では、「誰が支払ったのか」
わかりません。

特に企業の場合は、領収書は控除の資料
となるものだけに、「上様」ではA社と
もB社とも判別できません。

したがって、税務署に「これは控除の対
象にはなりません!」と言われても、
しょうがないでしょう。

とはいえ、日本では「上様」は長年慣習
的に使われてきたため、実際には
それで通る場合の方が多いようですね。

しかし、トラブルを防ぐためには、やは
り宛名には正規の社名を書いて貰った方
が無難でしょう。

それでは、なぜ領収書の宛名を「上様」
と書くのでしょうか?

これには2説あります。

一つは中国由来というものです。

古代中国では、帝は「上様」と呼ばれていました。

それに習って日本でも同様に、天皇や
将軍を「上様」と言うようになりました。

それがいつしか、
商人も客への敬称として「上様」
を使うようになった、というものです。

その2は、「上」得意や「上」客からきたというものです。

現代でも、お得意様ことを「上得意」
「上客」と呼びますが、その略称として
「上様」が使われるようになった、という説です。

ただその場合は、発音は「うえさま」で
はなく、「じょうさま」と呼ぶべきでは
ないかという説もあります。

結び

借金で領収書が必要な場合は、
主として個人間の貸し借りです。

金融業者からの借入では、返済は振込や
口座引き落としなどで行われることが大半です。

その場合は、銀行口座に履歴が残り、
それが返済の証明になります。

しかし、個人間のお金の貸し借りでは、
正規の契約書や借用書を作らない場合
が多く、また返済も手渡しが多いのです。

それでは確かに返済したという証拠が残
らないので、「返した」「返していない」
トラブル防止のために、領収書が必要になります。

借金の領収書の書き方は、他の領収書の
場合とほぼ同じです。

ただ項目はやや多く、宛名、返済額、
返済日、但し書きなども必要になります。